就労継続支援B型事業所の存在意義は2つある。

福祉事業は国のサービスであり、対象者に適切に届けることが福祉従事者の役割である。

一方で、一人のソーシャルワーカーとしては

その制度によって、得られるもの、そして失われる危険性のあるものなど

広い視野で日々の実践をしていく必要がある。

障害福祉サービスにおける就労継続支援B型事業に関して

ムラコシが感じていることを書きます。

ずっと言っている低工賃

以前から、B型事業所(いわゆる障害者の通所する作業所)の問題点として

工賃の低さが問題視されている。

厚生労働省は11月25日、障害者総合支援法に基づく就労継続支援A型、B型について、2018年度の平均賃金・工賃を明らかにした。

障害者が雇用契約を結んで働くA型は平均賃金が月額7万6887円で、前年度比2802円(3・8%)増えた。雇用契約を結ばずに働くB型は平均工賃が月額1万6118円で、前年度比515円(3・3%)増えた。

参考:就労継続支援B型 月額平均工賃1万6118円で前年度より3.3%UP↑ – 福祉新聞■https://www.fukushishimbun.co.jp/topics/23277

障害者の自立を考えた上で、

月16,000円でどうやって生きていくんだ!

っと、それしか提供できないB型事業所は悩みながら多くの工賃を提供できる方法を模索している。

ちなみに、障害者の所得を支える制度として

障害年金というものがある

障害年金

障害年金には1級・2級があり

障害年金とは?わかりやすく解説!■https://syukatsu-life.com/guide/disability-pension

こんな感じである。

B型事業所では、平均工賃が3万円以上ある事業所も、もちろんある。

例えば

月に35,000円工賃を貰っている人がいて

35,000円×12ヶ月=420,000円

2級780,100円+420,000円=1,200,100円

1ヶ月あたり約10万円の所得がある。

ということになる。

一人暮らしをしたいとなれば
グループホームなどがあるが

ムラコシの感覚では

水道光熱費食費など全部込みで

55,000円~65,000円くらいが多いと思う。

仮に55,000円とすれば

45,000円が自由に使えるお金がある。

決して裕福とは言えないかもだが

この生活の範囲で、人生を満喫しているな~と思う方も見てきました。

話を戻すと

平均工賃は16,000円。

とりあえずの目標は30,000円くらいかな。

じゃ、全国B型事業所!工賃あげるぞ!おー!

となるのは、もちろん良いことだが

B型事業所の役割はそれだけでは決してない

多様なニーズを受け入れる役割

ここに、福祉の仕事のやりがいを感じてきた福祉人は多いのではないだろうか?

先ほどの工賃を上げるだけを義務化されたら
全国のB型事業所では、利用者の選別が始まります。

作業能力の高い人のみを選び、そうでない人はその事業所に行きたいという気持ちがあっても、断る。高い工賃を提供しなければならないから。

しかも、能力が高く一般就労できそうな利用者も
出られては困ると囲い込みをしてしまえば

本来の福祉が担う就労継続の役割は崩壊していく。

つまり、工賃を高くするだけがB型事業所の役割ではない。

多様なニーズを受け入れることが大切だ。

多様なニーズは障害種別(身体・知的・精神・発達)はもちろん、ひきこもりや更生保護など

多様なニーズに対して、このB型事業所が役に立つことができる可能性を持っているということである。

お金を稼ぐ

まず、一番はここであろう。

働く権利、みたいなことである。

人は仕事をし、お金を稼ぐことで

やりがいを感じることができます。

仲間に出会う

人生には、仲間が必要なときがあります。

友達サークルではなく

ともに働くという目的の中で行動をしていくと

自然と仲間意識が生まれていくことがあります。

ときに、仲間が人生を豊かにします。

社会と繋がる

自分の事業所の話でいうと

数名の農家さんと一緒に仕事をさせて頂いてます。

障害のある人は、施設、家族、学校以外の人と関わる機会が少なかった人も多くいるように感じます。

農家さんやお客さんと関わることは

あたりまえに社会と繋がることであります。

しかも、こちらが何かをサービスする側であることで

感謝される側になることで

何事にも変えられない、存在意義を感じることができるのではないでしょうか

この3つを中心に、高い工賃を提供するだけがB型事業所の役割ではないことが伝われば幸いです

まとめ

私の福祉の実践は、常にモヤモヤの中にあります。

一人あたりの平均工賃を10,000円から20,000円に上げたところで

「これで、なにか変わるのか?」とモヤモヤし

逆に、工賃をあげることは考えず

一人一人やりがいを持ってやってます!と自信満々に言ってるB型事業所の平均工賃が8,000円。とかだと、それそれはどうなんだ・・・とモヤモヤし。

つまり、今現状のB型事業所の理想型をあえて3つに分けるとすると

高い工賃を目指すのみタイプ

それは利用者の多様性をある程度範囲を決め、高い工賃(最低月30,000円以上)を提供できる事業所を目指す。ちなみに、これは社会資源が豊富な地域では良いと思うが、豊富ではない地域ではオススメできない。理由は、シンプルに追い出されてしまう人が出る可能性があるため。それでは福祉の意味が無くなってくる。

多様なニーズを受け入れるタイプ

利用者の多様性を大事にし、できる人にできる作業を提供していく。結果として、工賃は高いに越したことはないが、そこに重きを置かないという考え方。とはいえ、B型事業所に見学に来る利用者さんも含め、平均工賃は?の問いは挨拶代わりに聞かれるので、工賃を上げていくのは必須。

高い工賃と多様なニーズの両方タイプ

書いてて、おかしな所に気づいたのですが。W

そもそも高い工賃が欲しいというのもニーズであるから、

結局はそれも含めて多様なニーズに応えていく。これが答えじゃん!って今思いました。w

まとめのまとめ!

全国のB型事業所の職員のみなさま!

大事なことは自分の事業所にいる多様なニーズを持った利用者さんのニーズに全力で応えていくことだと思います。

そのために、高い工賃を提供するという

ある種のビジネス感覚みたいなものに欠けている福祉職員は多いと思います。

ビジネスを学ぶのももちろんですが

地域で頑張っている農家さんや個人経営者の方々に積極的に会いに行って

その多様なニーズ。つまりは多様な力と社会を繋げて

最高の就労支援の取り組みをしていきましょう!

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